2010年3月24日水曜日

論文001_無配偶者の住宅所有形態に関する国際比較

無配偶者の住宅所有形態に関する国際比較
川田美穂子氏(神戸大博士課程)、平山洋介教授(神戸大・学博)
日本建築学会計画系論文集 第75巻 第649号 681-687 2010年3月

この研究は、これまで女性の配偶関係と住宅所有、中高年未婚者の住宅条件等について研究を積み重ねてこられた両氏の最新の論文です。欧州7カ国と日本の無配偶者の住宅所有形態についてマクロな視点から現状把握を行っています。

データとしては、住宅所有形態について、①独立して持ち家、②親と同居して持ち家、③民間の借家、④公的な借家に分類したデータが最も価値があります。
この分析から日本の特徴として、
1)日本の無配偶者の住宅所有形態は「②親と同居して持ち家」が相対的に高い
2)無配偶者が親から独立する場合は、「③民間の借家」を選択
3)無配偶者の男女差が小さい。
という結論を導き出しています。

こんなの当たり前と思うことが、日本の特徴だと明らかにされ、正直驚きました。例えばイギリス、デンマーク、フランス、スェーデン等では母子世帯に対する公的な借家の供給量が多いため、「④公的な借家」の割合が多い等、日本とは住宅政策の考え方が違うのだなと改めて考えさせられる論文でした。

今後は、データとしては男女比だけでなく、年齢別、年収別のクロスの分析もみてみたいのと、アメリカ、東アジア等との比較研究も可能性があるのではないかと思います。

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